senseinomirai日記

学校の先生がみる我が子の宿題大公開 最難関中学受験 丸写しはしないでね     ☆読書感想文・自由研究公開中☆2020

物語文あらすじ『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 5年生

『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 著 万城目 学

◎あらすじ

 

マドレーヌは最愛の夫を失た。かのこの言うように、この場所を離れて今まで通り場所や周囲に固執せずに生きようと考えていた。しかし、かつて慣れ親しんだ気ままな「自由」の価値が自分の中で変わっていることに気づいてしまう。かのこが指定した三日目の朝、何となく自分をつないでいた首輪に目をやった。そこには自分と夫の写真が置いてある。その瞬間、夫との最期がよみがえったのだ。いかに玄三郎がマドレーヌを愛し、またマドレーヌも玄三郎を愛していたか。玄三郎が死んだとき、お父さんは声を出さずに泣いて、そして悲しみに暮れる夫人の頭をやさしく撫でるのだった。そのお父さんの手のひらの感覚を思い出しながら回想は終わる。マドレーヌは首輪を改めて見つめなおすことになる。

たった一匹、根なし草のように生きてきた一匹の猫は、首輪を通して「マドレーヌ」となり、「夫人」となった。首輪は決して彼女の自由を奪うものではなかった。彼女は生涯初めて得た夫と友、そして家族を、自分とつなぎとめるものとしていたのだった。